ひざまし見え太郎

たちどころによくなる

精神疾患と才能

強迫性障害 うざい」って検索してたら「強迫性障害 天才」ってサジェストを見つけたので、さすがにちょっと笑ってしまった。

 

私は変なオタクで、一部の精神疾患についてネットで調べるのが趣味なんですよね。そうなるとその過程で頻繁に「ADHD 天才」「ASD 天才」「発達障害 天才」「統合失調症 天才」みたいなサジェストを見かけるわけなんですよ(これ、精神疾患オタクじゃなくても発達系の当事者なら多少わかってもらえるよね?)。で、そういうのをクリックして覗いてみたことが何度かあって、その度に同じようなことを感じていたんだけど、、なんていうか、なんていうか、さすがに今回ばかりは、、、ああ、そういうおきもちの動きって、こう、普遍的なものなんだな、って"""理解(わか)"""ってしまった。

 

さすがに「強迫性障害 繊細」の間違いじゃないか?

と思ってよく見てみたけど、やっぱり「天才」だった。

聴覚優位の面目躍如である。うーんこの

 

 

つまりね、「統合失調症 天才」ならまだわかるんですよ。草間弥生とかムンクとかいるしね。ああいう鬼気迫るすさまじい作風に惹かれる気持ちはわかんなくもないよね。「ASD 天才」もわかる。サヴァン症候群とかあるし、これは統合失調症よりもっと「わかる」。「発達障害 天才」はさらに「わかる」。ADHD村、アスペ村、学習障害村をいっしょくたにした「発達障害」という雑概念に「天才」を結びつけるの、もうめちゃくちゃよくわかってしまうな。「発達障害」っていう概念は、その内訳や、内訳のそれぞれの特徴より人口に膾炙してるだろうし。

 

しかし「強迫性障害 天才」だよ。さっきも述べたけど、「強迫性障害 繊細」ではないんだよ。「天才」ときたもんだ。これすごいよ。

たとえば「パニック障害 天才」は「統合失調症 天才」に比べてだいぶ奇妙でしょ。「強迫性障害 天才」が私に衝撃を与えたのはつまりそういうことで、こんなに天才性と関係なそうなびょうき(根拠になりうるミームがネットや本に少なそうなびょうき)にまでも、人はそうやって求めるんだなあって。かなしいね。

 

鬱や躁鬱ならまだわかるんだよね。でも強迫はちょっとさあ。さすがにさあ。ピンとこないっていうか。たぶん病前性格だけが念頭にあるのでは。うーん。

 

かなしいといえば、私は自分の知能検査の結果を根拠にこういう言説(というか、"""言説"""とその需要を強烈に予期させるGoogleのサジェスト!)に対して過剰に反感を持っていて、その話をするとまた長くなるけど、そういうのもまた、とてもかなしい……

 

「天才性と結び付けられやすい精神疾患」って検索したら、2こめにこれが出てきたよ。とてもきびしい……

https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E8%2587%25AA%25E5%25B7%25B1%25E6%2584%259B%25E6%2580%25A7%25E3%2583%2591%25E3%2583%25BC%25E3%2582%25BD%25E3%2583%258A%25E3%2583%25AA%25E3%2583%2586%25E3%2582%25A3%25E9%259A%259C%25E5%25AE%25B3

 

 

 

 

強迫性障害 うざい」はさすがに差し障ろうな〜と思って、同じように「強迫性障害 天才」がサジェストに出てくる検索ワードを探した結果。

強迫性障害 性格」→でない

強迫性障害 病前性格」→でない

強迫性障害 性格 特徴」→でない

強迫性障害 性格悪い」→でる!

強迫性障害 セロトニン」→でない

強迫性障害 巻き込み」→でない

わかったぞ。

分析的な検索ワードのサジェストは分析的(かつ、たぶん、建設的)なものになり、一方、フワッとした観念的な検索ワードのサジェストは同じようにフワッとした観念的なものになるんじゃないか。

「うざい」と「性格悪い」では、さしさわり具合も大差ないだろうと思い、「うざい」のままにした。

強迫性障害(強迫神経症)と愛着、「巻き込み型強迫」 | 岐阜県多治見市の心療内科・精神科 水谷心療内科|ネット予約可能

 

そんなわけで、「発達障害 天才」「ADHD 天才」「ASD 天才」を何度となく見かけたことのある、ぼくの浅はかさと煮詰まり具合(現在完了)が露呈してしまった。はずかし〜!

 

 

オチをつけて締めようと思います。

ご静聴ありがとうございました。

 

 

 

当記事で「かなしい」とか「笑ってしまった」とか言われている対象は個々の疾患や障害やその当事者じゃないことを断っておきます。読めばわかると思うけど一応