しゅう
夢の話、長くなりそうだからしばらく寝かしておくよ 浅ましい願望ばっかり 人間を全員燃やそう
そう、本当に書けなくなった時のことを思い出していた 今みたいに書き続けるのをやめたから書けないのではなくて 書いても止まりつっかかり引っかかり爪を立てても何も出てこなかったね べつに
耳元で息をする架空の昆虫のことを思うそれは黄色で褐色で奇形なので目から無数の触覚が触覚のあるべき所からは脚が 口は閉じそのかわりに無数の役に立たない穴がある。
夜になると虫はただ音を鳴る 育てていく冷たい大きなゆでのなかで腹の空洞を満たして、
耳元に無数の穴を開けて体をどんどん外にしていこう。秋だから外気はしばらく夜に凝っているだろう。無数の、耳元で囁く奇形の虫。
ふるえる糸をたどって夜は月の光のほうに進んでいく無数の 目のない瞳のない耳もない指先 湧いてくる 光の 渡る
習作.
くちなしには実際口もないがなぜないとするのが目ではなかったのだろ 目も口も花も耳も
なく身体中に性器を咲かせている 白い花
夜、
です、砂の葬列 今夜が砂の葬列
よる、
よるです。星が列をなして沈む、今夜。、今夜が砂の葬列., 東の空に、顔がある。