ひざまし見え太郎

たちどころによくなる

5時

何度生きて、何度生きるのを終えたら、あなたに届く言葉になれる? 今、なけなしの知ってることを全部追い出して1人になっても、そうあってほしいものは取り出せないだろう。生きてる一瞬の意味が何倍も薄く、薄く、薄くそこにある。他人の言葉を毎日体に循環させて酔夢、とにかく自分のものではない敗北感を、常に抱きしめていることが正しい。何度も初めて知ったように自分は愚かだから、既に知られていることを、その形を、その構造を、よく噛んで食べ、腹を壊したら、壊さなくなるまで食べ続ける。それが正しい。もう何も新しく知りたくない。それは手に入れることとは違うんだもの。